地上波では中継がないプロ野球やF1、サッカーが見たいからスカパーかDAZNを試したい。
でもどうやって見るのか、何が必要かが分からないという人は多いと思います。
- 「アンテナが必要なの?」
- 「インターネット回線だけで大丈夫?」
- 「準備するのにどのくらい費用が掛かるの?」 ・・など
スカパーもDAZNも、契約前って分からないことが多いですよね。
そこで、スカパー歴20年以上・DAZN歴3年以上の管理人が、それぞれ何が必要で、準備にどのくらい費用が掛かるのかをまとめてみました。
体験談とともに解説しているので、スカパーとDAZNを見る方法が今ひとつ分からないという人はぜひ参考にしてください。
スカパーはテレビ・DAZNはYouTube?
スカパーとDAZNには何が必要かを知るうえで押さえておきたいのは、スカパーは「放送」で、DAZNは「配信」という違いがあるところ。
一般的に「放送」は放送用の電波を受信して、「配信」はインターネットの回線を経由して映像(コンテンツ)を見ることになります。
簡単にいえば、「スカパーはテレビと同じ仕組み」「DAZNはYouTubeと同じ仕組み」で映像を見るということですね。
ここを押さえておくとスカパーとDAZNでそれぞれ必要なものが分かりやすくなります。
ちょっとスカパーの補足をすると、
テレビ放送には地上の電波を使った「地上波(地デジ)放送」と衛星の電波を使った「BS・CS(衛星)放送」ありますが、
スカパーは、BS・CS放送の『J SPORTS』や『GAORA』といった有料チャンネルを見るための仲介サービスです。
なので「スカパーを見る」は正確に言うと、「スカパーというサービスを利用して有料のBS・CSチャンネルを見る」ということになりますね。
また、地上波、BS・CS放送はアンテナがなくても、いまは光回線を使った「光回線テレビ」で視聴できますが、スカパーも光回線テレビで視聴できます。
さらに、契約者向けに『スカパー!動画配信』という無料の配信サービスも提供していて、一部の番組はDAZNと同じようにスマホやPCで視聴することも可能です。
この辺りがちょっとややこしいところかもしれませんね。
ただ、まずは「スカパーは有料のテレビ放送を見るもの」で「DAZNは有料のYouTube(動画配信)を見るようなもの」と理解しておけばいいと思います。
『スカパー』はどうやって見る?何が必要?
BS・CS放送(衛星放送)をスカパーで視聴するには「1.アンテナ」「2.光回線テレビ」「3.ケーブルテレビ」という3つの方法があります。
映像(番組)を見るためにはもちろんテレビ(モニター)や配線ケーブルが必要ですが、それ以外に必要なものを3つの方法それぞれで紹介します。
1.アンテナで見るために必要なもの
アンテナでスカパーを視聴するには「BS/110度CS対応アンテナ」と「BS/110度CS対応チューナー」が必要です。
BS/110度CS対応アンテナ
集合住宅(アパート・マンション等)にはすでにBS/110度CS対応の共同アンテナが設置されているケースが少なくありません。
もちろん共同アンテナがあれば自前でアンテナを用意しなくてもスカパーが見られます。
リモコンのCSボタンを押してからチャンネルを「CS161」に合わせて『QVC』という通販番組が映るなら申込んで30分後にはスカパーが見られるようになります。
戸建て住宅の場合は自前で対応アンテナを用意(設置)する必要がありますが、自分で設置しなくてもスカパーで設置業者を手配してくれますし、無料・割引キャンペーンを実施していることが多いです。
BS/110度CS対応チューナー
BS/110度CS対応チューナーは最近のテレビにはほとんど内蔵されています。
地上波の録画用に利用しているブルーレイレコーダーなどでも、BS/110度CS対応チューナーが内蔵されているモデルがほとんどです。
契約の際に、テレビかレコーダーの「B-CASカード」や「ACASチップ」の番号を登録することでスカパーが見られるようになります。
スカパーにはチャンネル数がさらに多い「スカパー!プレミアムサービス」というサービスもありますが、こちらはプレミアムサービス専用のアンテナとチューナーが必要です。
2.光回線テレビで見るために必要なもの
光回線経由でスカパーを見るためには「光回線」の契約だけでなく「光回線テレビ」の契約も必要です。
光回線テレビには『ひかりTV』や『auひかりテレビ』などがありますが、スカパーを見られるのはNTTの『フレッツ・テレビ』か、光コラボで契約できる『ドコモ光テレビオプション、@nifty光テレビ、So-net光テレビ』などフレッツ・テレビ系の光回線テレビだけ。
なので、光回線の契約も必然的にNTTの『フレッツ光』か光コラボの『ドコモ光、@nifty光、So-net光プラス』などの契約が必要になります。
NTTの光回線は、エリアがNTT東日本とNTT西日本のエリアに分かれていて、契約のタイプも戸建て住宅用と集合住宅用があり、
さらに「マンションタイプは光配線方式でないと契約できない」とか「西日本エリアはマンションタイプは視聴できない」などの条件があります。
ちょっと条件が複雑なので、光回線でスカパーを見たいという場合は、直接スカパーに、すでに光回線の契約をしているならその事業者に相談することをお勧めします。
他に光回線でスカパーを見られる集合住宅向けの「テレビ視聴サービス」という光回線テレビがありますが、お住まいの住宅が加入していればスカパーをすぐに利用できます(管理費に含まれているのですでに利用していると思います)。
3.ケーブルテレビで見るために必要なもの
ケーブルテレビとは「テレビ」「電話」「インターネット」などを提供する放送・通信サービスで、各地域で地元局が運営しています。
「住んでいる市町村名+ケーブルテレビ」でネット検索すると地元のケーブルテレビ局名が出てくると思うので、まずはその局がスカパーに対応しているか調べてみましょう。
スカパーに対応していれば、その局との「テレビ契約」をしてスカパーの申込みをすることで視聴ができます。
また、一括でケーブルテレビと契約している集合住宅もあるので、この場合はスカパーに対応しているかを管理会社などに聞いてみましょう。
『スカパー』の準備にはいくら掛かる?
スカパーで番組を見るには「基本料429円+チャンネルごとの料金」という月々の利用料は掛かりますが、事務手数料や登録料といった事前費用は掛かりません。
ただし、スカパーを見るための3つの方法にはいずれも準備するときに費用が掛かるので、視聴ができるまでにどのくらいの費用が掛かるかをそれぞれの方法ごとにまとめました。
アンテナでスカパーを見るときの準備費用
- アンテナ+工事費 0円~10,000円程度
- チューナー 0円
マンションやアパート等の集合住宅であればBS・CS放送に対応した共同アンテナがすでに設置してあることも多いので、この場合は当然アンテナの費用は掛かりません。
戸建てや集合住宅のベランダなどに直接アンテナを設置するケースでも、スカパーでキャンペーンを実施していることが多いのでチェックしてみましょう。
スカパーのキャンペーンは「アンテナ本体+標準取付工事」で半額の約10,000円になっていることが多いですが、時期によっては無料キャンペーンを実施していることもあります。
先日引越しをしたんですが、スカパーの手続きをしたら運良くキャンペーン期間中だったのでマンションのベランダにアンテナを無料で設置してもらえました。
チューナーに関しては、テレビやレコーダーに標準で内蔵されていることがほとんどなので基本的には0円と考えていいでしょう。
あとは月々のスカパーの料金だけ。つまり、アンテナで見る場合は準備するときの費用が掛からないケースもあるということですね。
光回線テレビでスカパーを見るときの準備費用
- 契約事務手数料3,300円
- 工事費 0円~30,000円程度
- 回線利用料 月々約3,000円~
- テレビ視聴サービス登録料 3,080円
- 伝送サービス工事費 3,300円(光回線加入済:8,250円)
- テレビ視聴料 月々825円
光回線でスカパーを見るためには、「光回線」と「光回線テレビ(光回線経由でテレビを見るためのオプション)」の契約が必要で、それぞれ準備費用が掛かります。
光回線のほうはすでに契約(利用)しているという人もいると思いますが、いま利用している光回線に光回線テレビの契約を付け加えるだけでも手数料などが必要です。
どちらにしても、申込先の割引キャンペーンの有無、その条件やタイミングによって実際に契約するときに掛かる金額はかなり上下します。
それと、光回線テレビで注意したいのが、スカパーの料金とは別にテレビ視聴料として月々825円掛かるということ。
なので月々の支払金額は、「光回線の利用料+スカパーの利用料」とは別に「テレビ視聴料(825円)」がプラスされます。
スカパーを光回線テレビで見る方法は、条件面でいろいろな制約がある上に準備の費用やランニングコストも意外と掛かることを頭に入れておいたほうがいいでしょう。
ケーブルテレビでスカパーを見るときの準備費用
- 契約手数料 3,000円~5,000円
- 工事費 0円~40,000円程度
ケーブルテレビでスカパーを見るためは、光回線と同じように契約時に事務手数料と工事費などの準備費用が必要です。
工事費に関しては申込先やキャンペーンの有無によって金額に開きがある上に、タイミングや条件によって金額が変わります。
ただし、利用できるケーブルテレビ局は地域ごとに決まっているので光回線のように申込先は選べません。
どこの会社も頻繁にキャンペーンを実施していますが、実際に掛かる準備費用は地域やタイミング次第ともいえますね。
また、ケーブルテレビでは「インターネット」「電話」といった通信関連に加え、「電気代」や「ガス代」などもセットで安くなる会社も出てきました。
というより、そもそもテレビ契約だけでは損をするというケースがほとんどです。
なので、ケーブルテレビでスカパーの申込みをする場合は、固定費をまとめて切り替えることも考えたほうがいいかもしれません。
すでに契約している光回線を解約して、ケーブルテレビの「テレビ+インターネット」プランなどに切り替えないと毎月の固定費が高くなることもあります。
『DAZN』はどうやって見る?何が必要?
DAZNは、インターネットにつながる環境があれば契約してすぐにスマホ(アプリ)やPC(ブラウザ)で見ることができます。
とりあえず手元にスマホさえあれば、すぐにでも見始められるということですね。
ただし、データ量が1時間で1GBくらいは消費するので光回線などの無制限(使い放題)で利用できるインターネット回線が欲しいところ。
スマホでしか見ないなら大容量のスマホプランで契約すればデータ量は足りることもありますが、テレビでも見たいとなればやはり光回線は必要になるでしょう。
『Chromecast』や『Fire TV Stick』などのデバイスがあれば光回線をWi-Fi接続してDAZNをテレビで見ることができます。
つまり、DAZNを見るために必要なものは基本的にインターネット回線だけ、もっと言うとスマホさえあればOKですが、思う存分に楽しむには無制限で利用できる「光回線」が必要ということですね。
また、DAZNでもスカパーと同様に、光回線テレビ(NTT系の『ひかりTV』のみ)や、ケーブルテレビのオプションで視聴することが可能。
なので、テレビで見るには「光回線(+接続デバイス)」「光回線テレビ(ひかりTV)」「ケーブルテレビ」という3つの方法があるということになります。
『DAZN』の準備にはいくら掛かる?
DAZNではスマホやPCで申込みをすると月額3,000円で全てのコンテンツを見ることができます。
ただし、繰り返しになりますが1時間で1GB程度のデータ量を消費するので、とくにテレビでの視聴も考えているなら光回線の契約は必要になるでしょう。
光回線でDAZNを見るための準備費用
すでに自宅で光回線を利用していればDAZNの契約をするだけですぐに視聴することが可能です。
ただし、Wi-Fi接続用のルーターがない場合は購入またはレンタルする必要があります。
- 購入:5,000円~10,000円程度
- レンタル:月々500円程度
- 契約事務手数料 3,300円
- 工事費 0円~30,000円程度
- 回線利用料 月々約3,000円~
自宅でまだ光回線を利用していない場合は、新規で光回線の契約をする必要があります。
新規で申込むと準備費用として「契約事務手数料」と「工事費」が掛かりますが、申込みをする会社はどこでも構いません。
時期によっても変わりますが、割引キャンペーンなどで手数料や工事費がすべて無料になる会社もあるのでよく調べてから申込みをしましょう。
- Amazon『Fire TV Stick』 約5,000円~
- Google『chromecast』 約5,000円~ ・・など
さらに、光回線でテレビを見るという場合はストリーミングデバイス(テレビ視聴用の機器)が必要になります。
スクリーミングデバイスの使い方はテレビの裏にあるHDMI端子に直接差し込むだけ。
利用できるアプリ一覧から「DAZN」のアプリを選択してIDパスワードを入力すると見られるようになります。
光回線テレビでDAZNを見るための準備費用
- 初期費用 0円
- 月額基本料(基本放送プラン) 1,100円~
- チューナーレンタル料 550円~
DAZNを光回線テレビで見るには、フレッツ光や光コラボ(ドコモ光、@nifty光、So-net光など)で光回線の契約をして『ひかりTV』への申込みが必要です。
DAZNをインターネット回線経由で見るときは、光回線の事業者はどこでも(auひかり等)大丈夫ですが、光回線テレビでDAZNを見るには『ひかりTV』を提供している事業者でなくてはいけません。
ちなみに『ひかりTV』と『フレッツ・テレビ』は別のサービスで、DAZNは『ひかりTV』で、スカパーは『フレッツ・テレビ』で見ることができます。
ひかりTVは、BS・CS放送やビデオオンデマンドを見るためのサービスで、どちらかというとスカパーのようなサービスと言っていいでしょう。
テレビ50ch、ビデオ約38,000本見放題で2,750円の「お値打ちプラン」などもありますが、DAZNだけなら「基本放送プラン1,100円+チューナーのレンタル料」で見ることができます。
なので、月々の支払金額は、光回線の利用料とは別に「基本放送プラン1,100円+チューナーのレンタル料+DAZN利用料」ということになりますね。
ケーブルテレビでDAZNを見るための準備費用
- 契約事務手数料3,300円~
- 工事費 0円~30,000円程度
ケーブルテレビは「テレビ」「電話」「インターネット」を提供する放送・通信サービスで、各地域で地元局が運営しています。
最近では「電気代」や「ガス代」もセットで申し込める会社も出てきましたが、DAZNをケーブルテレビで見たいという場合はこれらの固定費をまとめて支払うように切り替えた方がお得です。
光回線と同じように事務手数料と工事費が掛かかるので、DAZNを見るためだけにケーブルテレビの「テレビ」契約をするのはかなりコスパが悪くなります。
もしケーブルテレビでDAZNの契約をする場合は、固定費をトータルで考えてから申込みをしないと月々のランニングコストが高くなるので注意しましょう。
まとめ
ということで、スカパーとDAZNで何が必要か、そして準備にどのくらい費用が掛かるかを解説してきました。
スカパーとDAZNは「放送」と「配信」の違いがあることは冒頭で説明しましたが、最後にそれぞれどのような方法で視聴するかを簡単にまとめてみましょう。
- アンテナを設置して見る(共同アンテナで見る)
- フレッツ・テレビ系の光回線テレビで見る
- 地元ケーブルテレビ局でテレビ契約をして見る
- スカパー!番組配信という動画配信サービスもある
- インターネット回線経由で見る
- ひかりTV系の光回線テレビで見る
- 地元ケーブルテレビ局のテレビ契約をして見る
どちらも「光回線テレビ」と「ケーブルテレビ」で見ることができますが・・、
- 光回線テレビは、スカパーが「フレッツ・テレビ系」、DAZNが「ひかりTV系」とそれぞれ視聴ができる光回線テレビの種類が決まっている。
- ケーブルテレビで、スカパーとDAZNのどちらが見られるかは地元のケーブルテレビ局がどちらと提携しているかによって決まっている。
といった決まりがあるので、光回線テレビやケーブルテレビで見ることを検討している場合は自宅の環境などを事前に確認しておきましょう。
また、どの方法で見るにしても、申込先で割引キャンペーンなどを実施しているケースが多く、その条件やタイミングによって準備費用は大きく変わるのでホームページ等のチェックは忘れずに!